ドーナツの種類
ドーナツとは、小麦粉をベースに、砂糖・バター等を混ぜて油で揚げたお菓子です。
「ドーナッツ」と表記することもあり、英語でも「doughnut」と「donut」と2通りの表記があります。
リング型を代表として、棒状、丸型など形も様々あり、製法も様々です。
ドーナツの歴史・ドーナツに穴が空いている理由については以下の記事を参照ください。
イーストドーナツ
イースト菌を使った醗酵生地を使ったドーナツで、基本的な生地の作り方はパンと同じです。
「ベーカリードーナツ」と言うこともあります。
「ふっくら」、「もちもち」した食感が特徴的なドーナツです。
ケーキドーナツ
ベーキングパウダーを使って膨らませたドーナツで、イーストドーナツとは異なり、「サクサク」とした食感が特徴です。
ホットケーキの生地とベースが同じである為、ホットケーキミックスを使用して作ることができます。
オールドファッション
ベーキングパウダーを使ったケーキドーナツの一種で、ミルクをたっぷり使ったクッキータイプのドーナツになります。
外はサクサク、中はソフトな食感で、ドーナツに割れがあるのが特徴です。
「オールドファッション」とは、「ドーナツが初めて作られた当時と同じような・・・」という意味合いが込められています。
クルーラー
水分量が多く、(基本的に)卵を使った生地を形を整えて揚げたもので、軽い食感が特徴のドーナツです。
特に、「シュー生地」を使ったものを「フレンチクルーラー」と言います。
「クルーラー」という名前は19世紀初頭の「曲がった」という意味のオランダ語「kruller」に由来しています。
パパナッシュ
ルーマニア風ドーナツ。
山羊の乳から作られるシェーブルチーズを練りこんだ「ふんわり」としたドーナツです。
軽い食感が特徴的で、サワークリーム・ジャムを沿えて食べます。
チュロス
スペインの揚げ菓子。
イースト生地でもベーキングパウダー生地でもなく、基本の材料を絞り器で搾り出して揚げたもの。
砂糖・シナモンをまぶして食べるのが一般的です。
カリッ、クニョとした少し固めの食感が特徴的。
ベニエ
フランスの伝統的な揚げ菓子で、四角形のドーナツです。
パウダーシュガーがまぶしてあるものが一般的。
サーターアンダーギー
沖縄のお土産としても有名な揚げ菓子。
ゴツゴツと岩のような形に揚げられたドーナツで、「サクサク」、「モッソリ」、「ボソボソ」とした食感が特徴です。
ベーグル
リング型のドーナツに似た形のものが多いですが、ドーナツとは全くの別物です。
一般的に、イースト生地を茹でた後に、焼き上げたものがベーグルであり、「モチモチ」した食感が特徴になります。
オールドファッションとは
オールドファッションドーナツ(old-fashioned doughnut)とは、生地を棒状に細く伸ばし、リング状にしたドーナツケーキの一種です。
主なオールドファッションドーナツの材料は、「小麦粉」、「砂糖」、「卵」、「サワークリーム」または「バタークリーム」、そして生地を膨らませる作用のある「ベーキングパウダー」や「重曹」になります。
さらに、材料には牛乳、バター、バニラエッセンス、塩も含まれ、「バタークリーム」・「サワークリーム」はドーナツに豊かな風味を与える役割があります。
一般的に、他のドーナツと比べて低い温度の油で揚げられる為、表面にざらざらした割れ目や穴があり、カリカリ・サクサクした歯ごたえ・食感が特徴です。
油で調理している間に数回ひっくり返すことにより、食感の一助になります。
トッピングとして、砂糖、チョコレート、メープルシロップをコーティングしたり、グラニュー糖・シナモンシュガーをまぶしたりしますが、勿論、何もつけずにプレーンのまま食べても美味しいです。
さて、この「オールドファッション」ですが、「旧式、昔ながらの」を意味する「old-fashioned」が語源です。
昔のドーナツは割れているのが当たり前でしたが、揚げる技術が発達して揚げても割れないドーナツが一般的になりました。
現代のドーナツと比較して、「昔のような」割れているドーナツであることから、「オールドファッション」と名づけられました。
なお、現在のドーナツは揚げても割れていませんが、オールドファッションは意図的に割れ目をつくっています。
やや冷ための水で仕込んだ後、生地の裏面から揚げることにより、でんぷん・たんぱく質が固まって揚げ色がつきます。
生地をひっくり返して表面を揚げた際、やわらかい表面が温められることにより、ベーキングパウダーから発生したガスが飛び出て割れ目ができます。
オールドファッションの割れ目は、揚げ方を工夫することで、昔ながらの割れ目を再現しているのです。
また、「オールドファッション」は「ミスタードーナツ」が販売するドーナツの一種であり、1975年から販売されているミスドの定番メニューでもあります。
味付けは少しの砂糖だけで、シンプルながら、ほのかな甘味があってサクッとした食感が人気のドーナツです。
ハチミツ風味のグレーズでコーディングした「オールドファッション・ハニー」、チョコレートをかけた「チョコファッション」も人気です。
オールドファッションの綺麗な割れ目を作るコツ
なかなか上手く出ない表の割れ目。
綺麗な割れ目を作る為には、油の温度が決め手となります。
面倒に思うかもしれませんが、170℃を超えると割れ目ができにくくなる為、きちんと温度計を使用し、160~170℃の範囲で調理しましょう。
生地を入れたら温度が下がるので、温度計を見ながら調整を。
低めの中温で、ゆっくり揚げることで油の吸収量が増える為、割れ目ができます。
勿論、割れ目ができなくても味に問題はありませんが、割れ目にこだわるなら調整してみましょう。
なお、裏技として、包丁や竹串などで、ドーナツの割れ目を作りたい所にぐるっと一周、切れ目を入れるという方法もあります。
ただし、切れ目は深すぎないように注意して下さい。
浅めで大丈夫です。
温度計がない・面倒という方はこの方法で、どうぞ。
失敗しないチョココーティングの裏技
当サイトでは、シンプルさを追求し、あえて単に板チョコを溶かし、それをそのままオールドファッションにかけてコーティングしているレシピがあります。
しかし、伸びもよく艶も出て、綺麗にコーティングできる技がありますので、紹介したいと思います。
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材料を用意
チョコレートと好きなお菓子、必要であればトッピングも用意しましょう。
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チョコレートを割って、溶かす
耐熱皿などに板チョコを小さく割り、電子レンジで加熱します。
スプーンで軽く混ぜた後、再び少し追加で加熱。
一度に加熱しすぎると焦げてしまう為、短い時間でこまめに熱します。
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裏技開始、サラダ油を投入
ある程度溶けたら、サラダ油を投入します。
分量としては、「板チョコ1枚(50〜60g)」に対して、「サラダ油 小さじ1」です。
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コーティングする
チョコレートをたっぷり付けて、余分なチョコレートを落とし、しばらく乾かします。
この方法で、ホワイトチョコレートでも綺麗にできます。
裏技とは言っても、サラダ油を混ぜるだけです。
「味が油っぽくなるのでは?」と心配かもしれませんが、全くそんなことはありません。
この方法は、ドーナツ(チョコファッション)だけでなく、クッキー等、チョコレートをコーティングするお菓子なら何でも使える技なので、覚えておくと便利ですよ。
バレンタインデー等の贈り物の際に、ぜひ活用を。