子供も大人も大好きな定番のおやつである「ドーナツ」は、お家で簡単に作れます。
材料を混ぜて、型を抜き、焼くだけなので、簡単です。
そんなドーナツですが、なぜ真ん中に穴が空いてるのでしょうか?
その理由を解説します。
併せて、カラッと揚げるコツ・注意点も解説していきます。
参考になれば幸いです。
なぜ、ドーナツは真ん中に穴が空いてるの?
多くの人に愛されているドーナツ。
ミスタードーナツが1971年に日本でオープンしてから早40年以上が経ち、今やドーナツはすっかり日本に定着しました。
おやつにも、差し入れにも、様々なシーンで登場する国民的菓子パンです。
さて、最近ドーナツは様々な形状のものが販売されていますが、最もベーシックなものは、真ん中に穴が空いたもの。
ドーナツの特徴といえば、多くの人が、あの「穴の空いた形状」を思い浮かべるのではないでしょうか。
実際、当ブログのレシピでも、真ん中に穴が空いたものがほとんどです。
では、そもそも、なぜドーナツはなぜ真ん中に穴が空いてるのでしょうか?
掴みやすいから?
可愛らしく見せるため?
はたまた、何か別の理由があるのでしょうか?
ドーナツに穴が空いている理由
ドーナツに穴が空いている理由は諸説ありますが、最も有力な説は19世紀アメリカにまで遡ります。
19世紀半ば、後に船長となる人物、アメリカのハンソン・グレゴリーという少年が、母親が作った穴が空いていないドーナツを食べました。
しかし、食べたドーナツはしっかりと揚がっておらず、真ん中のほうが生焼けだった為、美味しいものではありませんでした。
そこで閃いたのが、「均等に揚がるように真ん中に穴を空けてしまえばいい」ということで、このハンソンのアイデアが広まり、リング型のドーナツが定着したのです。
真ん中に穴があいた形だと、油で揚げる時に、まんじゅうのような形のものより、中まで火が通りやすいということですね。
すなわち、火通りを良くする目的で、ドーナツに穴を開けることを考えたとされています。
このハンソン・グレゴリーは、リングドーナツの発明者として、記念碑がメイン州ロックポートに建っている人物です。
つまり、ドーナツの父ということですね。
また、上述の通り、ハンソン・グレゴリーは船乗りでもあった為、舵輪に刺して、いつでも食べれるようにドーナツに穴を開けていた、とも言われています。
それ以外にも、ドーナツの「ドー」は、ケーキ・パンを作るときの材料になる小麦粉をよく練ったもののことであり、「ナツ」というのは、ボルト・ナットの「ナット」のことを指しているという説もあります。
ナットはまん中に穴があいていて、六角形のネジをとめるものです。
真ん中に穴のあいたナットのような形をした小麦粉の生地(きじ)を、油であげたものがドーナツというわけですね。
ドーナツの意味
まず、ドーナツは、元々はアメリカやイギリスで食べられていたお菓子の中のひとつです。
ドーナツはもともと謝肉祭、誕生祭など非常に特別な時に作り、互いに贈りあいっこしていたものなのだそうな。
昔はドーナツの材料である油や砂糖が貴重なものの為ですね。
そして、その揚げた生地の上にくるみの実を乗せていたそうです。
そんなドーナツが、1971年にアメリカからダンキンドーナツとミスタードーナツが相次いで上陸しました。
当時から現在まで40年以上に渡り、ドーナツは穴の空いた形状を保っていますが、ドーナツが全て穴が空いている形とは限りません。
穴の空いたドーナツはリングドーナツ、穴が開いてない棒状に伸ばした生地をねじったドーナツはツイストドーナツ、揚げてから中にジャムやクリームを注入するジェリードーナツ等、多くの種類があります。
すなわち、「ドーナツ=穴の空いた菓子パン」という意味合いではなく、Dough=ドウ(小麦粉に水・砂糖・バター・卵などを混ぜた生地)とNut=ナッツ(木の実)を組み合わせた言葉なのです。
ドーナツの日って何?
「ドーナツの日(National Doughnut Day)」とは、毎年6月の第1金曜日に祝われるアメリカ合衆国の記念日です。
1938年から行っている同名の募金イベントに由来しており、アメリカでは、毎年多くのドーナツショップで、ドーナツの無料配布が行われます。
ドーナツをカラッと揚げるコツと注意点
ドーナツを作る際の失敗の原因について
ドーナツを作る際の失敗の原因は主に以下の4つです。
1 | 生地の水分が多い |
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2 | 油の温度が低すぎる |
3 | 一度にたくさん入れて揚げる |
4 | 揚げたドーナツをすぐに冷まそうとする |
上記、4つの内1つでも当てはまる場合、ドーナツの仕上がりは油っぽく、形や色の悪いものになってしまいます。
生地の水分が多い
生地に水・牛乳を入れすぎると、いつまでも生地が固まりません。
油の中で生地が溶け出してしまうような場合、水分が多すぎる可能性があります。
油の温度が低すぎる
温度を低く設定し、ゆっくり揚げると焦げませんが、生地が緩くなる原因にもなります。
油の温度には注意しましょう。
一度にたくさん入れて揚げる
揚げ油は、「一定の温度に保つ」のがベストです。
一度に沢山の量を入れて揚げると、温度が下がり、生地が油を吸いすぎて、ベタベタになる原因になります。
揚げたドーナツをすぐに冷まそうとする
揚がったドーナツは、油を切りながら粗熱を取ります。
急激に冷ましたり、中まで火が通ってないと、含んだ油が外に染み出てくる為です。
すぐに冷蔵庫に入れて冷まそうとせず、しばらく放置し、粗熱を取りましょう。
カラッと揚げるコツ
カラッと揚げる為のコツは、「水を多く含ませずに」、「適度な硬さの生地を」、「ある程度の高温で」、「短時間で揚げる」ということになります。
具体的に言うと、分量はレシピ通りに、正確に計りましょう。
パウンドケーキの生地のように柔らかい場合、成型が難しくなる為、水分は卵と牛乳で、生地がまとまる程度の硬さに。
生地は冷蔵庫に寝かせ、混ぜた材料をなじませた後、成型して揚げます。
油の温度は、生地の水分を飛ばし、空気を膨らませる「180℃」が適温。
初めは沢山ドーナツを入れすぎず、1〜2個入れて様子を見て、あっという間に色が変わるなら、もう1個入れてみましょう。
普通のサイズのドーナツなら、両面合わせて3分程で、表面がきつね色に揚がります。
後は、油切りをしながら余熱で、中を温め、仕上げます。
油の温度に関しては、入れるドーナツの量で調整すると失敗が減りますよ。
カラッと揚げる為には、「水分量」、「油の温度」、「油切りの加減」が肝心です。
様子を伺いながら、焦らず揚げていきましょう。