ブルーベリーについて
ブルーベリーの歴史
ブルーベリーの歴史は意外と浅く、17世紀からアメリカで食べられるようになりました。
ブルーベリーが話題になったきっかけは、第二次世界大戦中のことです。
ブルーベリージャムが大好物で、いつもパンにたっぷり塗って食べていたアメリカ空軍のパイロットから「薄明かりの中でもはっきりと物を見ることができる」というような報告がありました。
その報告がきっかけとなり、ブルーベリーに関する研究が世界的に広まっていったと言われています。
日本には1951年に入ってきましたが、日本国内で本格的なブルーベリー栽培が行われるようになったのは1980年代後半に入ってからのことです。
現在では品種改良も進んで、安定した栽培が可能になったことに加え、ブルーベリーの人気が高まって需要も順調に伸びていることから、日本の各地で盛んに栽培されています。
ブルーベリーの種類
ノーザンハイブッシュ系
アメリカ北東部生まれのブルーベリー。
大粒で甘味と酸味のバランスが良い。
サザンハイブッシュ系
ノーザンハイブッシュ系を暖地向きに品種改良したブルーベリー。
中粒だが、ブルーベリーらしい独特の香りが強く、生食と加熱加工のどちらでも美味しい。
ラビットアイ系
他2種よりさらに品種改良が進み、丈夫で多収穫性となったブルーベリー。
完熟果はきわめて香り高く、生食には最適の食味。
ブルーベリーの成長過程
ブルーベリーの成長過程は、大きく3つに分けることができます。
まず、「春」になると美しく可憐な花を咲かせるようになります。
釣り鐘状の、白色・淡紅色の小花をつけ、4月上旬から約1カ月の間にわたり開花します。
次に「夏」になると、ブルーベリーの果実に変化が訪れます。
このとき、果実の色が緑から赤、そして青へと変化していきます。
果実は、子房と花たくの発育した小球状の液果、つまり「ベリー」と呼ばれるものです。
これが成熟すると紫黒色になり、果面に白い粉を被るようになり、こうした熟期は、6月上旬~9月上旬頃まで続きます。
そして「秋」になると、ブルーベリーの葉にも美しい紅葉の時期が訪れるのです。
ただ、ブルーベリーの紅葉が見られる時期は種類によって大きく異なっています。
早いものでは10月の中旬から、遅いものでは12月から年明けくらいまで紅葉を楽しむことができます。
ブルーベリーの栄養素と効能
ブルーベリーの主要な栄養素についてご紹介します。
アントシアニン
ブルーべリーの注目成分はやはり「アントシアニン」ですね。
目の疲労をやわらげ、視力低下を防ぐと共に、視力を向上させる働きが期待されています。
ビタミンE
ビタミンEは抗酸化ビタミンとして知られており、活性酸素を減らしてくれる働きがあるとされています。
また血液の循環を良くする働きにより高血圧や動脈硬化の予防になると言われています。
食物繊維
ブルーベリーには、食物繊維も豊富に含まれています。
食物繊維は腸の中の余分なものを包み込み外へ排出してくれるので、便秘の予防が期待できます。
この食物繊維は皮に豊富に含まれており、皮ごと食べられるブルーベリーは、バナナ等の他のフルーツよりも摂取量が多くなります。
亜鉛
ベリー類の中でもブルーベリーに多く含まれている亜鉛は、ミネラル成分の一種で細胞の代謝に関わると言われ、人間には必要不可欠な成分です。
マンガン
マンガンには他のミネラルと協力して骨を丈夫にする働きや、活性酸素を除去する働きがあるとされています。
美味しいブルーベリーの選び方・見分け方
さて、美味しいブルーベリーはどのような特徴があるのでしょうか。
以下、ポイントをご紹介します。
粒がふっくらとして果皮に張りがある
果皮に張りがあり、ふっくらしているものを選びましょう。
大きさは品種によって様々ですが、大粒の方が食味が良い傾向にあります。
粒が小さいほどポリフェノールはたくさん取れますが、その分渋みが強く感じられます。
表面にブルーム(白い粉)が付着
表面にブルームと呼ばれる白っぽい粉が付いているものが新鮮です。
ブルームには水分の蒸発を防ぐ働きがあり、ブルームが落ちているものは、収穫されてから日が経っています。
ブルーベリーの保存方法
ブルーベリーの保存方法
ブルーベリーは収穫後、時間の経過とともに栄養価・風味も落ちる為、新鮮なうちに食べるのがオススメです。
食べるまでの間は、乾燥を防ぐために密封できるパック・袋に入れて冷蔵庫で保存してください。
長期に保存したいときは、ジャムを作って保存するのも良いですね。
ブルーベリーの長期保存
収穫後すぐに冷凍すると、採れたての美味しさと栄養価をそのまま凍結できる為、長期保存には冷凍がオススメです。
ブルーベリーを冷凍する際は、冷凍する前に水で洗って奇麗にし、ペーパータオル等でしっかりと水気を拭き取るのがポイント。
市販のフリーザーパックに入れそのまま凍結できます。
なお、冷凍のブルーベリーは少しずつ乾燥していってしまうので、1年を目安に食べきりましょう。