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野沢菜の旬などについても解説。

2023年 8月 13日  2021年 6月 6日

野沢菜の旬などについても解説。

野沢菜(のざわな)について


野沢菜(のざわな)とは

野沢菜(のざわな)とは、アブラナ科アブラナ属の漬け菜の一種。

野沢菜は、長野県の野沢温泉村で作られてきたことからその名が付いた漬け菜です。

野沢温泉村だけでなく、その周辺で広く栽培されるようになったこともあり、「信州菜(シンシュウナ)」とも呼ばれています。

この地方特産で、日本三大漬物の一つとも言われる「野沢菜漬け」の原料として知られています。

この野沢菜の起源についてはある言い伝えが残っており、それによると、1756年、野沢温泉村にある健命寺の住職が京都に行った際に持ち帰った天王寺蕪の種子を植えたところ、カブが大きくならず葉が大きくなったので、これを利用するようになったといわれています。

ただし、現代の遺伝子の研究では「天王寺蕪」の子孫ではなく、東日本の山間地に多いシベリア経由で入ってきた耐寒性に優れる西洋系の一種と見られています。


野沢菜の特徴

漬物用に栽培され、成長した野沢菜は大きいものだと1m程の丈にもなります。

葉柄の出方はカブ・ダイコンと同じで、根元から放射状に葉柄を伸ばします。

いくつかの品種があるようで、葉の形はダイコンとカブを足して割ったような深い切れ込みが見られるものもありますが、多くはカブの葉に近い感じです。

根元には小さなカブ状の根が付いており、若いうちはこれも食べることが出来ますが、葉柄が大きく成長したものは固くなります。

その為、漬物用には根を残して葉柄の部分だけが収穫されます。

その残った根からは翌春、新しい芽が伸び、これも「とうたち菜」として食用にされます。


野沢菜の新漬けと古漬け

野沢菜漬には、「新漬け」と「古漬け」があります。

「新漬け」は、浅漬けと同じで、漬け汁に数日漬け込んだだけのもので、仕上がりは綺麗な緑色をしており、一般によく見かけるのはこのタイプが多いです。

ところが、信州にスキー等で行かれる方は食べたことがあると思いますが、現地ではべっ甲色をしたものが出てくることがあります。

勿論、醤油漬けにされたものもありますが、塩漬けでも乳酸発酵するまでじっくりと漬け込まれたものは色も変わり風味も複雑で奥深くなります。

こうしたものを「古漬け」と言います。


主な産地と生産量

野沢菜は長野県が主な産地ですが、冬の間雪の多い長野では作れないので、その間は徳島県が主な産地となり、冬の間の漬物に使われる8~9割が徳島県産と言われています。

その他、新潟県などでも栽培されています。

長野県の野沢温泉村では収穫された野沢菜を温泉のお湯で洗う「お菜洗い」という方法が古くから行われ風物詩として有名です。


野沢菜の収穫時期と旬

長野県では10月下旬頃から収穫が始まり、11月下旬頃まで行われ、この時期になると、直売所にも沢山の野沢菜が並びます。

雪が降る冬の間は産地を変え、その多くが徳島県で栽培・収穫されます。