TOP image

「小麦粉」と「薄力粉」って何が違う?小麦粉の種類・特徴について解説。

2023年 8月 12日  2021年 4月 25日

「小麦粉」と「薄力粉」って何が違う?小麦粉の種類・特徴について解説。

料理・お菓子を作る時、レシピには「小麦粉」と書かれていたり、「薄力粉」などと書かれている場合があります。

「小麦粉と薄力粉って何が違うの?」と疑問に感じたことがある人もいるのではないでしょうか。

また、「強力粉」や「中力粉」との違いも気になるところです。

そこで今回は、小麦粉の種類・特徴について解説します。


小麦粉の種類・特徴について

小麦粉とは小麦を製粉したもので、「薄力粉」、「中力粉」、「強力粉」等を総称した呼び名です。

これらの分類は、小麦粉特有のたんぱく質である、「グルテン」の量・性質によって決められています。

グルテンとは、パン等の生地の弾力・コシを作る網目状の物質です。

この量の違いによって生地の硬さ・食感が異なります。


薄力粉

「薄力粉」は、グルテンの含有量が7%前後と比較的少なめの、「軟質小麦」から作られます。

グルテンが少ないので粘りができにくく、水分を加えてこねると、ふんわりとした生地になるのが特徴です。

粒子が細かく、ダマになりやすいので、良くふるうことで生地に混ざりやすくなります。


中力粉

「中力粉」は、グルテンの含有量が9%前後で、「中間質小麦」と「軟質小麦」から作られます。

水分を加えてこねると、ふんわりとした食感だけでなく、適度な弾力・コシが生まれるのが特徴です。

主にうどん等の麺類に使われることから、「うどん粉」という名前で売られていることもあります。


強力粉

「強力粉」は、グルテンの含有量が12%前後と最も多い、「硬質小麦」が原料です。

粘り・弾力性に優れ、こねるほどに生地の伸びが良くなり、もちもちとした食感に仕上がります。

粒子は3種のなかで一番粗く、手で握るとサラサラとした感触です。


「薄力粉」、「中力粉」、「強力粉」はそれぞれ代用可能?

結論から言うと、元々は同じ「小麦粉」なので、それぞれ代用することは可能です。

しかし、それぞれの粉の特徴が食感に大きく影響します。

その為、美味しく出来上がるかどうかというと、「その料理による」としか言いようがありません。

例えば、スポンジケーキには通常グルテンの少ない薄力粉を使いますが、強力粉で代用して作ると、グルテンの力が強すぎてあまり膨らまないのです。

食感も硬めになってしまい、ふんわりとはいえない仕上がりになってしまいます。

一方で、カレーやシチューなど料理のとろみづけに少量使う小麦粉であれば、どの種類の小麦粉を使っても料理自体にはそれほど大きな影響を及ぼしません。

そういったことから、膨らみ・食感など、小麦粉の特徴に左右されやすいパン、菓子類などは、なるべくレシピ通りの種類の小麦粉を使うことが望ましいです。

ただし、中力粉に関してはグルテンの少ない薄力粉と、グルテンの多い強力粉を混ぜて使うことで、中力粉の食感に近づけることができます。

中力粉はお店でも手に入りにくいことがあるので、いざという時覚えておくと役立つでしょう。


それぞれの粉に適した料理

「薄力粉」は、ふんわり、サクサクした食感を生み出すのが得意です。

ケーキやクッキー等の洋菓子類や、天ぷら等の揚げ衣に適しています。

なお、お菓子のレシピで小麦粉とだけ記載されている場合は、だいたい薄力粉を指す場合が多いので、覚えておきましょう。

薄力粉を扱う際の注意点は、「混ぜすぎない」こと。

良く混ぜる程グルテンによる粘りが出てしまい、食感も硬めになってしまいます。

ケーキなどの生地はゴムベラで底からすくうように、さっくりと混ぜることがポイントです。


「中力粉」は、柔らかさと弾力を併せ持った粉です。

適した料理はうどん・手打ちパスタ等の麺類のほか、お好み焼き、餃子の皮など。

うどん等の麺類を作る際は、水分を加えたら良く練ってグルテンを形成させることで、独特のシコシコとした食感が生まれます。


「強力粉」は、グルテンが最も多く、粘り・弾力に優れているのが特徴です。

適した料理は何といってもパンやピザ等が筆頭に挙げられるでしょう。

また、一部ラーメン等の中華麺にも強力粉が使われることがあります。

強力粉を使った生地を扱う際は、表面が滑らかになるまでしっかりこねることが大事です。

特に、パンはこの工程がしっかりできていることで、良く膨らみ、伸びのある生地に仕上がります。


まとめ

お菓子のようにさっくり、ふんわりした食感を目指すなら「薄力粉」を。

コシのある麺を作るなら「中力粉」を。

もちもちとした弾力性を求めるなら「強力粉」が適しています。

それぞれの粉の違い・特徴を押さえれば、料理がもっと楽しいものになるのではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。