生チョコについて
生チョコレートの定義・意味
口どけがなめらかなチョコレートを、まとめて生チョコレートと思い浮かべますが、正確には、公正取引委員会が定義した定義・条件があります。
1 | チョコレート生地が全重量の60%以上 |
---|---|
2 | 生クリームが全重量の10%以上 |
3 | 水分(生クリームに含有されるものも含む)が全重量の10%以上 |
また、これらの条件を満たしつつ、次のチョコレートにおいても生チョコレートとして販売できるとされています。
-
ココアパウダー、抹茶などの粉末をかけたもの、あるいは、チョコレート生地で作られた殻の内部に、上記の条件2項を満たすチョコレートが含まれるもの
-
チョコレートが全重量の60%以上で、かつ、チョコレート生地が全重量の40%以上
生チョコレートとガナッシュの違い
ガナッシュは、生チョコレートとよく混同されがちです。
しかし、特にこれと言った違いはなく、むしろ本来は同じものと考える方も多い模様。
ガナッシュをそのまま食べられるようにしたのが生チョコレートであり、生チョコレートはガナッシュの1種、という考えもあるようです。
ガナッシュとは、溶かしたチョコレートと生クリームを混ぜ合わせた加工途中のもの、チョコレート菓子を作る際に用いられる「材料」の名称であり、生チョコレートは「食べ物」の名称だと認識しても良いでしょう。
生チョコレートの歴史
生チョコレートの原点
生チョコレートの原点は、1930年代のスイスにあると言われています。
スイス南西部にあるジュネーブのチョコレート店が開発した「パヴェ・ド・ジュネーブ」と呼ばれるチョコレート菓子が生チョコレートの原点です。
「ジュネーブの石畳」と日本語に訳される通り、小さなキューブ型に切り取られ、箱の中に並ぶ姿は、現在の「生チョコ」に受け継がれています。
生チョコレートの発祥
生チョコレートの発祥に関してですが、実は日本であるとされています。
神奈川県内に本店を置く洋菓子専門店にて、1988年に生まれました。
なお、創業当時のその店の人気商品は、パイ生地にたっぷりの生クリームと割ったパイ生地を重ねた「生パイ(現:ベイク)」というものでした。
その生パイのように、生クリームを多く使用し、口どけのなめらかなチョコレートを作ることができないか試行錯誤を繰り返していました。
そして、ついに誕生したのが生チョコレートです。
生パイに通じる、目指していた口どけのなめらかさから、それは「生チョコ」と命名されました。
日本を初めとして、世界中に人気が広がり、以降、洋酒入り、フルーツ、お茶などフレーバーと掛け合わせたもの等、バラエティ豊かな生チョコレートが展開されています。
生チョコレートの賞味期限と適切な保存方法
生チョコレートは、賞味期限・保存方法に関する注意点が、通常のチョコレートとは少々異なります。
生チョコレートの賞味期限
生チョコレートの賞味期限は、通常のチョコレートに比べて短いです。
当然、商品によって差はありますが、生チョコレート本来の味わいを楽しむのであれば、「2、3日中に」ということになります。
「水分を多く含む」、「生クリームを含む」という2点が、主な理由です。
基本的に生クリームが使用されている食品は傷みやすいという特徴があります。
ご注意を。
生チョコレートの保存方法
生チョコレートは常温での保存は避け、冷蔵庫での保管しましょう。
通常のチョコレートと違い、生チョコレートは特にデリケートな食べ物の為、温度に敏感なだけでなく、非常に傷みやすい食べ物です。
余談:生チョコや生クリームの「生」って何?
生ビール、生チョコ、生ハム、生パスタ等々・・・。
食べ物は、「生」という言葉をつけるだけで、なぜか美味しそうになります。
「生焼きプリン」、「生ユッケ」、「生カレー」等、よくよく冷静に考えると、訳の分からない食べ物ですら、何となく美味しそうに感じるから不思議です。
ところで、こういった食べ物の「生」って、どういう意味か、ご存知ですか?
今回は、生チョコのレシピに則り、「生チョコ」と「生クリーム」の「生」について、説明します。
「チョコ」と「生チョコ」の違い
チョコレートの表示ルールとしては、「不当景品類及び不当表示防止法の規定」に基づいて、公正取引委員会の認定を受けた「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」が設定されています。
この規約によると、「生チョコ」とは、
ア: | チョコレート生地にクリームを含む含水可食物を練り込んだもののうち、チョコレート生地が全重量の60パーセント以上、かつクリームが全重量の10パーセント以上のものであって、水分が全重量の10パーセント以上であること |
---|---|
イ: | ア に適合するチョコレートにココアパウダー、粉糖、抹茶等の粉体可食物をかけたもの、又はチョコレート生地で殻を作り、内部に前号に適合するチョコレートを入れたものであって、当該チョコレートが全重量の60パーセント以上、かつ、チョコレート生地の 重量が全重量の40パーセント以上であること |
簡単に要約すると、「生チョコレート」とは「クリームが10%以上入ってるチョコレート」ということです。
「クリーム」と「生クリーム」の違い
乳製品に関する表示のルールとしては、食品衛生法に基づく厚生省令である「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」が設定されています。
この省令によると、「生クリーム」とは、
- 生乳や牛乳を原料としたもの
- 牛乳等の中に含まれている乳脂肪を濃縮したもの
- 植物性油脂や添加物を含まず、乳脂肪分18%以上のもの
と定められています。
食品表示で、「種類別:クリーム」と書かれているものは、いわゆる「生クリーム」です。
商品名で、「純生クリーム」と書いてあるものも多いですが、これも「生クリーム」と同じです。
上述の定義以外の製品は「生クリーム」という記載はできません。(その為、「○○ホイップ」「○○フレッシュ」という商品名になっていることが多いです)
この「生クリーム」と呼べない商品は、一般的に、原料が「植物性油脂」になっています。
- 動物性(生クリーム) : コクがあって、口どけが良い。
- 植物性(ホイップ) : あっさりしていて、色が白く、見栄えがよい。
上記の様な違いがあります。用途に応じて、使い分けましょう。
なお、クリームの中でも、乳脂肪分により、
- 乳脂肪分が18%~30% : コーヒー用
- 乳脂肪分が30%~48%: ホイップ用
という様に、使い分けられることが多いようです。